皆様こんにちは!
MIURA HOME営業担当の三浦恭輔です。
私たちは人生の約70%を室内で過ごすといわれており、住環境は健康に大きな影響を及ぼします。しかし、日本の住宅は断熱・気密性能が低く、冬は寒く夏は暑い環境が多く、健康リスクを高める可能性があります。
今回のコラムでは、健康と住宅の関係を考察し、どのような住宅が健康寿命を延ばすのかについて考えていきましょう。
目次
1. 住宅環境と健康の科学的な関連性
1-1. 断熱性能と健康の関係
① 住宅の断熱性能(Ua値)と室温の関係
② 低室温がもたらす健康リスク
1-2. 湿度と健康の関係
① 最適な湿度範囲
② 低湿度(40%以下)がもたらす健康リスク
③ 高湿度(60%以上)がもたらす健康リスク
2. 健康によい住宅の条件
2-1. 高断熱・高気密(G3住宅レベル)
2-2. 換気システム(第一種換気)
2-3. 適切な湿度管理
3. まとめ
1. 住宅環境と健康の科学的な関連性
近年の研究では、断熱性能が高く、温湿度が安定している住宅は、居住者に健康的なメリットをもたらしてくれるといわれています。
例えば高断熱住宅の場合、室内の温度差が少なくなるため、ヒートショックのリスクが低減。さらに湿度を一定に保ってカビ・ダニを抑制するため、呼吸器疾患やアレルギー症状の緩和につながるといわれています。
しかし、断熱性能が低い住宅の場合は、以下のようなことが起こる可能性があります。
1-1. 断熱性能と健康の関係
住宅の断熱性能が低いと、室内温度の変動が大きくなり、健康リスクが増大する可能性があります。
特に冬の低温環境は血圧が急上昇するため、ヒートショックの原因となり得るでしょう。
① 住宅の断熱性能(Ua値)と室温の関係
住宅の断熱性能を表すUa値(外皮平均熱貫流率)が低いほど、熱が逃げにくく、室温を一定に保つことが可能です。
住宅の断熱性能(Ua値) | 最低室温(冬季) | 温度差(部屋間) |
---|---|---|
0.87W/㎡K(従来の住宅) | 10℃以下 | 10℃以上 |
0.46W/㎡K(G2住宅) | 12~15℃ | 5℃以内 |
0.26W/㎡K(G3住宅) | 15~18℃ | 3℃以内 |
- Ua値0.87(従来住宅) → 寝室の最低温度が10℃以下に下がり、ヒートショックリスクが増大
- Ua値0.26(G3住宅) → 室温が15℃以上に維持され、健康リスクを大幅に低減
② 低室温がもたらす健康リスク
- ヒートショック(血圧の急変)
- 年間約19,000人がヒートショック関連で死亡(厚生労働省)
- 温度差が10℃以上あると、心血管疾患リスクが1.5倍に上昇
- 呼吸器疾患
- 室温が10℃以下の家では、喘息発症率が2倍(国立循環器病研究センター)
- 結露によるカビ・ダニの繁殖が呼吸器疾患を悪化
- 睡眠の質の低下
- 寝室温度が10℃以下では、睡眠の途中で目覚める回数が2倍以上(日本睡眠学会)
1-2. 湿度と健康の関係
湿度が適切ではないと、さまざまな悪影響があります。
例えば、乾燥している場合はウイルスが活性化しやすくなり、感染症のリスクが増加する可能性があります。また、湿度が高い場合にはカビ・ダニが増殖し、呼吸器疾患やアレルギー症状の悪化につながるでしょう。
健康的に過ごすためには、適切な湿度管理が重要となってきます。
① 最適な湿度範囲
- 40~60%が健康的
- 乾燥しすぎるとウイルスが活性化
- 湿度が高すぎるとカビ・ダニが繁殖
② 低湿度(40%以下)がもたらす健康リスク
- 風邪・インフルエンザのリスク増加
- 湿度30%以下では、ウイルスの生存率が60%以上に上昇(厚生労働省)
- 湿度50%以上では、ウイルスの感染力が低下
- 肌の乾燥・アトピー悪化
- 湿度40%以下では皮膚の水分が蒸発しやすくなり、アトピーが悪化
③ 高湿度(60%以上)がもたらす健康リスク
- カビ・ダニの繁殖
- 湿度70%以上では、カビの繁殖速度が3倍(国立環境研究所)
- ダニは湿度60%以上で活発化
- 熱中症リスク
- 湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体温調整が難しくなる
- 湿度70%以上で熱中症のリスクが約1.5倍(日本気象協会)
2. 健康によい住宅の条件
健康に過ごすために、おすすめの住宅の条件について紹介していきますね。
2-1. 高断熱・高気密(G3住宅レベル)
住宅の断熱性能を向上させることで、室温の変動を抑え、健康リスクの低減が期待できます。
具体的なメリットは、以下の通りです。
高断熱住宅のメリット
- リビングと浴室の温度差を3℃以内に抑え、ヒートショックを防ぐ
- 最低室温18℃以上を維持し、呼吸器疾患のリスクを低減
- 湿度管理がしやすく、カビ・ダニの発生を抑制
2-2. 換気システム(第一種換気)
適切な換気をおこない、空気の質を一定に保つことが重要です。
換気システムの導入効果
- 花粉やPM2.5を除去
- 第一種換気(熱交換換気)で、PM2.5を95%以上除去
- 室内のCO2濃度を下げる
- CO2濃度が1000ppmを超えると、集中力が低下(環境庁)
2-3. 適切な湿度管理
湿度を一定に保つことで、健康的な室内環境を作ることが可能です。
湿度管理の具体策
- 冬:加湿器・観葉植物の活用(湿度50%前後に調整)
- 夏:エアコンの除湿モード・除湿機の活用(湿度60%以下に抑制)
3. まとめ
住宅の温湿度環境は、居住者の健康に大きな影響を与えるといわれています。
低室温の場合、部屋によって温度差があるため、ヒートショック・呼吸器疾患・睡眠障害の原因につながる可能性があります。
しかし高断熱・高気密(G3住宅)であれば、温湿度が安定するため、健康リスクを最小限に抑えられるでしょう。
快適な湿度は、40~60%です。この数値を維持することで、カビ・ダニの増殖を抑制し、感染症やアレルギーのリスク低減が期待できます。
これからの住宅は、ご自身や大切な家族の健康を守るためにも「高断熱・高気密+適切な湿度管理」が必須です。換気システムと湿度管理を適切におこない、健康的な住環境を実現しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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参考文献・参考ページ
- 国土交通省:「住宅の断熱性能と健康影響」
https://www.mlit.go.jp - 厚生労働省:「インフルエンザと湿度の関係」
https://www.mhlw.go.jp - HEAT20:「G2・G3住宅の基準とメリット」
https://www.heat20.jp