皆様こんにちは!
MIURA HOME営業担当の三浦恭輔です。
住宅の快適性を向上させ、健康的な住環境を維持するために必要なのは、断熱性能だけではありません。
気密性も重要な要素です。
気密性の高い住宅は、外気の影響を受けにくく、室内環境を一定に保ちやすい特徴があります。冷暖房効率の向上、エネルギーコストの削減、そして健康維持に大きな効果をもたらします。
今回のコラムでは、気密性の高い住宅がどのように快適な暮らしと健康を支えるのか、について解説していきます。
目次
1. 気密性とは?
2. 気密性が快適な暮らしに与える影響
2-1. 室内温度の安定性
2-2. エネルギー消費の削減
2-3. 防音効果の向上
3. 気密性が健康に与える影響
3-1. 室内空気質の向上
3-2. 結露の防止とカビの抑制
3-3. ヒートショックの予防
4. 気密性を高める3つの方法
4-1. 高性能な断熱材の使用
4-2. 高性能な窓とドアの採用
4-3. 気密シーリングの徹底
5. 気密性の高い住宅を選ぶ際の2つのポイント
5-1. 気密性能の検査結果を確認する
5-2. 適切な施工とメンテナンス
6.まとめ
1. 気密性とは?
気密性とは、住宅がどれだけ隙間なく密閉されているかを示す指標です。住宅の気密性が高いほど、外気の侵入や室内の空気の漏出が少なくなり、温度や湿度を一定に保つことができます。
気密性は「C値(隙間相当面積)」で評価され、C値が小さければ小さいほど気密性が高いことを意味します。C値は、住宅全体の隙間面積を床面積で割った値で、単位はcm²/m²で表されます。
日本では、C値が1.0㎠/㎡以下の住宅を高気密住宅とし、C値が0.5㎠/㎡以下の住宅を非常に高い気密性能を持つ住宅と評価します。※参考文献1
MIURA HOMEが提供する住宅は、C値0.3㎠/㎡以下という非常に高い気密性能を標準仕様としています。外部からの空気の侵入を最小限に抑えることで、冷暖房効率を最大化し、エネルギーコストの削減を実現しています。※参考文献2
2. 気密性が快適な暮らしに与える影響
ここでは、気密性の高い住宅で快適な暮らしを実現する重要な役割について、説明していきます。
2-1. 室内温度の安定性
気密性の高い住宅は、外気の影響を受けにくいため、室内の温度が安定します。その結果、季節を問わず快適な住環境を提供することができます。
特に冬季には、外気の冷たい空気が隙間から侵入しにくいため、室内の温度を一定に保ちやすくなります。
実際に、一般的な住宅(C値2.0㎠/㎡)と比較してみましょう。気密性の高い住宅(C値0.3㎠/㎡)では、室内温度が5℃程度高く維持されることが報告されています。※参考文献3
冬季の暖房効率は大幅に向上し、居住者は快適な温度で過ごすことができます。
また、夏季においても、外気の熱が室内に侵入しにくくなるため、冷房効率が向上。涼しい環境を保つことが可能です。
2-2. エネルギー消費の削減
気密性の高い住宅は、冷暖房効率が高いため、エネルギー消費を大幅に削減できます。
環境省の調査によれば、一般的な住宅と比較して、気密性の高い住宅では年間の冷暖房費が約30%削減されると報告されています。※参考文献4
具体的には、一般的な住宅(C値2.0㎠/㎡)の年間エネルギー消費量が約10,000kWhであるのに対し、気密性の高い住宅(C値0.3㎠/㎡)では年間エネルギー消費量が約7,000kWhに抑えられます。この差は年間で約3,000kWhの節約となり、電気料金が1kWhあたり27円とすると、年間で約81,000円の節約につながります。※参考文献5
2-3. 防音効果の向上
気密性の高い住宅は、壁や窓の隙間を徹底的に防ぐため、外部からの騒音の侵入を防ぐ効果もあります。外部の音が室内に入りにくくなるため、交通量の多い立地や騒音が気になるエリアにおいて、特に効果的です。
防音効果の向上により、居住者は静かで落ち着いた環境で生活することができるでしょう。
3. 気密性が健康に与える影響
気密性の高い住宅は、快適な住環境を提供するだけはありません。居住者の健康にも大きな影響を与えてくれます。
3-1. 室内空気質の向上
気密性の高い住宅は、外部からの花粉やPM2.5などの微粒子の侵入を防ぐため、室内空気質を向上させる効果があります。特にアレルギーや呼吸器系の疾患を持つ人々にとって、室内の空気質の改善は非常に大切です。
環境省のデータによれば、気密性の高い住宅では、外部からの微粒子の侵入が約70%減少することが示されています。※参考文献6 これにより、健康リスクが大幅に低減され、清潔で快適な住環境を保つことができます。
3-2. 結露の防止とカビの抑制
気密性の高い住宅では、結露の発生が少なくなります。結露は、室内外の温度差が大きい場合に発生しやすく、カビやダニの発生原因となります。カビやダニは、アレルギーや喘息などの健康リスクを高めるため、これらを防ぐことが重要です。
国土交通省の調査によると、気密性の高い住宅(C値0.5㎠/㎡以下)では、結露の発生が一般的な住宅と比較して約80%減少することが確認されています。※参考文献7 その結果、カビやダニの発生を防ぎ、健康的な住環境を維持することが可能です。
3-3. ヒートショックの予防
ヒートショックとは、急激な温度変化が身体に与えるショック状態のこと。特に高齢者にとっては、重大な健康リスクとなります。
厚生労働省のデータによれば、ヒートショックが原因で年間約17,000人が死亡しているとされています。※参考文献8 気密性の高い住宅では、室内の温度差が1〜2℃程度に抑えられるため、ヒートショックのリスクを約50%低減することが可能です。※参考文献9
気密性の高い住宅は、室内の温度差が少ないため、ヒートショックのリスクを大幅に低減することができるでしょう。
4. 気密性を高める3つの方法
気密性を高めることで、快適性と健康を維持することができます。ここでは、気密性を高める具体的な方法について紹介します。
4-1. 高性能な断熱材の使用
気密性を高めるためには、高性能な断熱材を使用することが重要です。断熱材は、外気の侵入を防ぎ、室内の温度を一定に保つために重要な役割を果たします。
MIURA HOMEでは、硬質ウレタンフォームなどの高性能断熱材を採用し、外皮の断熱性能を向上させています。硬質ウレタンフォームは、熱伝導率が約0.024〜0.026W/m・Kと非常に低いため、断熱性能に優れており、冷暖房効率を最大化することができます。※参考文献10
4-2. 高性能な窓とドアの採用
窓やドアは、住宅の中でも熱の出入りが多い部分です。
気密性を高めるためには、断熱性能の高い複層ガラスやLow-Eガラスを採用し、窓枠にも断熱性能の高い素材を使用しましょう。外気の影響を最小限に抑えることで、冷暖房効率を向上させ、エネルギーコストの削減を実現します。※参考文献11
4-3. 気密シーリングの徹底
気密性を高めるためには、施工時に隙間を最小限に抑える必要があり、気密シーリングを徹底することが重要です。
特に窓やドアの周り、天井や床の接合部など、気密性が低下しやすい部分に対しては、気密テープやシーリング材を使用して隙間を埋めることで、高い気密性を確保。外気の侵入を防ぎ、エネルギー消費を削減することが可能です。※参考文献12
5. 気密性の高い住宅を選ぶ際の2つのポイント
気密性の高い住宅の選択は、快適な暮らしと健康を維持することにつながります。ここでは、気密性の高い住宅を選ぶ際のポイントを2つ紹介します。
5-1. 気密性能の検査結果を確認する
住宅を選ぶ際には、気密性能の検査結果(C値)を確認することが重要です。C値が低いほど気密性が高いことを示し、快適性とエネルギー効率が向上します。
MIURA HOMEでは、すべての住宅で気密性能の検査を実施。C値0.3㎠/㎡以下を標準としています。※参考文献13
5-2. 適切な施工とメンテナンス
気密性の高い住宅の性能を維持するためには、適切な施工とメンテナンスが不可欠です。
施工時に隙間を最小限に抑えるための対策を徹底し、完成後には気密性能の検査を実施。さらに、定期的なメンテナンスをおこなうことが重要です。これにより、長期的な快適性と健康を維持することができるでしょう。。
6.まとめ
気密性の高い住宅は、快適な暮らしと健康を支えるために非常に重要です。
気密性が高い住宅は、室内温度の安定性、空気質の向上、結露の防止、エネルギー消費の削減、健康リスクの低減など、多くのメリットがあります。
これから家づくりを検討する際には、気密性の高い住宅を選ぶことで、快適で健康的な住環境を実現することができるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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参考文献・参考ページ
- 国土交通省「住宅性能表示制度に関するガイドライン」
- MIURAHOME「気密性の高い住宅の特徴とメリット」
- 環境省「住宅の気密性とエネルギー効率に関する調査」
- 経済産業省「エネルギー消費の削減に関する報告書」
- 日本エネルギー機構「高気密住宅のエネルギー効率に関する研究」
- 日本気密住宅協会「高気密住宅の施工技術」
- 国土交通省「結露対策に関するガイドライン」
- 厚生労働省「ヒートショックに関する情報」
- 日本換気協会「計画換気システムの導入と効果」
- 日本ウレタン工業協会「硬質ウレタンフォームの特性と用途」
- 日本ガラス協会「複層ガラスの特性と断熱効果」
- 日本建築学会「高気密住宅の気密シーリング技術」
- MIURAHOME「気密性能の検査と基準」