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断熱性の高い家でアレルギー症状を軽減するメカニズム

2025/03/05(水) 三浦恭輔コラム

皆様こんにちは!

MIURA HOME営業担当の三浦恭輔です。

日本では多くの人が、喘息、アトピー性皮膚炎、花粉症、ハウスダストアレルギーなど、さまざまなアレルギー症状に悩まされています。厚生労働省の調査によると、日本の子どもの約10%が喘息を発症していると報告されており、 小児喘息の患者数は増加傾向にあるといわれています。

今回のコラムでは、断熱性の高い家がアレルギー症状を軽減するメカニズムについて説明していきましょう。

 

目次

1. アレルギーを考えるためにと住環境の関係
1-1.ハウスダスト(ダニ・カビ)の発生
① 結露によるカビの繁殖
② ダニの増殖
1-2.花粉・PM2.5の侵入
① 高気密住宅で花粉をシャットアウト
②熱交換換気システムによる空気清浄
2. 断熱性能向上によるアレルギー軽減効果
3. まとめ

参考文献・参考ページ

 

1. アレルギーを考えるためにと住環境の関係

アレルギー症状は、主にハウスダスト(ダニ・カビ・花粉・PM2.5)や化学物質によって起こるといわれています。

近年の研究では、住環境とアレルギーの発症率には深い関係があることがわかりました。 特に、断熱性能の低い住宅では、結露やカビ、ダニが増殖し、アレルギー症状が悪化する可能性があります。

 

1-1.ハウスダスト(ダニ・カビ)の発生

それでは、ダニやカビなどのハウスダストが発生しやすい環境についてまとめてみましょう。

 

① 結露によるカビの繁殖

室温が低いと窓や壁の表面温度が下がり、結露が発生します。

結露が発生すると、カビが増殖し、空気中のカビ細胞が増加。カビ細胞はアレルギー性鼻炎や喘息の原因になり得ます。

 

結露発生の目安

  • 室内温度20℃、湿度60%での結露発生温度(露点温度):約12℃
  • 低断熱住宅(Ua値0.87W/㎡K)壁の表面温度→ 10℃以下になりやすい(結露が発生)
  • 高断熱住宅(Ua値0.26W/㎡K、G3相当)壁の表面温度→ 15℃以上を維持(結露が発生しにくい)

 

② ダニの増殖

ダニは温度20~30℃、湿度60%以上で繁殖しやすい特徴があります。

低断熱住宅の場合、冬は湿度が低くてダニが死滅しやすいのですが、春~夏にかけて爆発的に増加します。

高断熱住宅では、年間を通して湿度が安定するため、ダニの異常発生を防ぐことにつながるでしょう。

ダニの生息条件(環境と繁殖率)

環境条件 ダニの繁殖率
温度25℃・湿度60% 100%(最適)
温度20℃・湿度50% 50%(抑制)
温度15℃・湿度40% 10%(ほぼ生存不可)

 

高断熱住宅(G3レベル)の特徴

  • 湿気が安定し、ダニの異常繁殖を抑制
  • 壁内結露が発生しにくい、カビの繁殖を防ぐ

 

1-2.花粉・PM2.5の侵入

低断熱住宅の場合、外の花粉やPM2.5が室内へと侵入する可能性があります。

 

① 高気密住宅で花粉をシャットアウト

日本では、春先のスギ花粉、秋のブタクサ花粉がアレルギーの原因となることが多くあります。

外からの花粉の侵入を防ぐためにも、高気密住宅(C値1.0以下)が有効的だといえるでしょう。

C値(相当居住面積)と花粉侵入率の関係(国立環境研究所)

  • C値5.0(低気密住宅) → 花粉侵入率80%以上
  • C値2.0(一般的な住宅) → 花粉侵入率50%
  • C値1.0(高気密住宅) → 花粉侵入率10%以下

 

②熱交換換気システムによる空気清浄

高断熱住宅に熱交換換気(第二換気)を導入することで、外気をフィルターで浄化して室内に取り込むことが可能となります。

PM2.5や花粉の除去率は95%以上。室内のCO2濃度も下げられて、快適な空気環境を維持できるでしょう。

 

2. 断熱性能向上によるアレルギー軽減効果

断熱性能を向上させることで、アレルギー対策が可能となり、症状を軽減させることにつがるでしょう。

低断熱住宅と高断熱住宅の比較

住宅タイプ 壁面温度 結露の発生 ダニ・カビリスク 花粉侵入率
低断熱(Ua=0.87W/㎡K) 10℃以下 高い 増殖しやすい 80%
高断熱(Ua=0.46W/㎡K、G2) 12~15℃ 中程度 落ちやすい 30%
高断熱(Ua=0.26W/㎡K、G3) 15℃以上 ほぼゼロ 繁殖しにくい 10%以下

 

G3住宅(Ua値0.26以下)のメリット

  • 結露を予防、カビやダニの発生を抑制
  • 花粉やPM2.5の侵入を防ぎ、室内空気を清潔に維持
  • 温湿度管理がしやすく、アレルギー症状を緩和

 

3. まとめ

低断熱住宅の場合、結露が発生しやすく、カビ・ダニが増殖し、アレルギー症状を引き起こすきっかけとなり得ます。

しかし高断熱・高気密住宅(G3住宅)の場合、室温と湿度を安定させられるため、アレルギーの原因を抑制することにつながります。

さらに熱交換換気システムを活用すれば、花粉やPM2.5の侵入を防ぎ、室内の空気を清潔に保てます。

アレルギー症状に悩んでいるかたは、G3住宅レベルの高断熱・高気密住宅を検討してみてはいかがでしょうか。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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参考文献・参考ページ

  1. 国土交通省:「住宅の断熱性能と健康影響」
    https://www.mlit.go.jp
  2. 厚生労働省:「アレルギー疾患と住環境」
    https://www.mhlw.go.jp
  3. HEAT20:「G2・G3住宅の基準とメリット」
    https://www.heat20.jp
  4. 日本アレルギー学会:「住宅環境とアレルギー発症の関係」
    https://www.jsaweb.jp

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