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C値とは?気密性能を理解して快適な住まいを選ぶ

2024/09/24(火) コラム三浦恭輔

皆様こんにちは!

MIURA HOME営業担当の三浦恭輔です。

住宅の快適性とエネルギー効率を高めるためには、何が大切だと思いますか?

実は断熱性能だけでなく、もうひとつの非常に重要な要素である、気密性能。

気密性能が高い住宅は、外気の影響を受けにくく、室内環境を一定に保ちやすいため、居住者にとって快適で健康的な住まいを提供します。

今回のコラムでは、住宅の気密性能を示す指標である「C値」について、その定義や重要性、C値を理解することでどのように快適な住まいを選べるかについて、数値的根拠を用いて詳しく解説していきます。

 

目次

1. C値とは?
2. C値の測定方法
3. C値が住宅の快適性に与える影響
3-1. 室内温度の安定性
3-2. 室内空気質の向上
3-3. 結露の防止と健康リスクの低減
4. C値の改善方法とは?
4-1. 高性能な断熱材の使用
4-2. 高性能な窓とドアの採用
4-3. 気密シーリングの徹底
5. C値を正しく理解して快適な住まいを選ぶ
6. まとめ

参考文献・参考ページ

 

1. C値とは?

C値とは、「隙間相当面積」を指す指標で、住宅の気密性能を示します。具体的には、住宅全体の隙間の面積を床面積で割った値であり、単位はcm²/m²で表されます。

C値は小さければ小さいほど気密性が高く、外気の侵入や室内の空気の漏出が少ないことを意味します。

日本の住宅では、C値が1.0㎠/㎡以下の住宅は高気密住宅とされ、C値が0.5㎠/㎡以下であれば非常に高い気密性能を持つ住宅と見なされます。※参考文献1

MIURA HOMEが提供する住宅は、C値0.3㎠/㎡以下という非常に高い気密性能を標準仕様としており、外部からの空気の侵入を最小限に抑えています。これにより、冷暖房効率を最大化し、エネルギーコストの削減を実現しています。※参考文献2

 

2. C値の測定方法

C値は、住宅の施工後に行われる「気密測定試験(ブロワードアテスト)」によって測定されます。

この試験では、住宅のすべての開口部を閉じた状態でおこないます。専用のファンを使って室内の空気を強制的に外に排出。室内外の気圧差を測定します。この気圧差から、住宅全体の隙間面積を算出し、それを床面積で割ったものがC値となります。

例えば、100㎡の住宅で隙間面積が30㎠であった場合、C値は0.3㎠/㎡となります。C値が小さいほど、住宅がしっかりと密閉されていることを示し、気密性が高いことを意味します。

 

3. C値が住宅の快適性に与える影響

C値が住宅の快適性に与える影響は多岐にわたります。ここでは、C値が住宅の快適性にどのような働きかけをするのか、について詳しく説明しましょう。

 

3-1. 室内温度の安定性

C値が低い住宅は、隙間からの外気の侵入を防ぐため、室内の温度を一定に保ちやすくなります。その結果、冷暖房機器の使用頻度が減り、エネルギー消費を削減することができます。

例えば、一般的な住宅(C値2.0㎠/㎡)では、外気温が0℃の場合、室内温度を20℃に保つためには多くのエネルギーが必要となります。しかし、C値0.3㎠/㎡の高気密住宅では、外気の影響を受けにくいため、少ないエネルギーで室内温度を維持することができます。※参考文献3

具体的には、一般的な住宅と比較して、C値0.3㎠/㎡の高気密住宅では年間の冷暖房負荷が約30〜40%削減されるとされています。※参考文献4

このように、室内温度の安定性を保つことで、冷暖房効率を向上させ、エネルギー消費を大幅に削減することが可能です。

 

3-2. 室内空気質の向上

C値が低い住宅は、外部からの花粉やPM2.5などの微粒子の侵入を防ぐため、室内空気質を向上させる効果があります。特にアレルギーや呼吸器系の疾患を持つ人々にとって、室内の空気質の改善は非常に重要です。

環境省のデータによれば、C値0.3㎠/㎡の高気密住宅では、外部からの微粒子の侵入が約70%減少することが示されています。※参考文献5 これにより、健康リスクが大幅に低減され、清潔で快適な住環境を保つことができるでしょう。

 

3-3. 結露の防止と健康リスクの低減

C値が低い住宅では、結露の発生が少なくなります。結露は、室内外の温度差が大きい場合に発生しやすく、カビやダニの発生原因となります。カビやダニは、アレルギーや喘息などの健康リスクを高めるため、これらを防ぐことが重要です。

C値0.3㎠/㎡の高気密住宅では、外部からの冷たい空気の侵入を防ぎ、室内の湿度を適切に管理することができるため、結露の発生を抑制します。

国土交通省の調査によると、C値0.5㎠/㎡以下の住宅では、結露の発生が一般的な住宅と比較して約80%減少することが確認されています。※参考文献6 その結果、カビやダニの発生を防ぎ、健康的な住環境を維持することが可能です。

 

4. C値の改善方法とは?

住宅のC値を改善することで、快適性とエネルギー効率を向上させることができます。ここでは、C値を改善する具体的な方法を紹介していきます。

 

4-1. 高性能な断熱材の使用

C値を改善するためには、高性能な断熱材を使用することが重要です。断熱材は、外気の侵入を防ぎ、室内の温度を一定に保つために重要な役割を果たします。

MIURA HOMEでは、硬質ウレタンフォームなどの高性能断熱材を採用し、外皮の断熱性能を向上させています。硬質ウレタンフォームは、熱伝導率が約0.024〜0.026W/m・Kと非常に低いため、断熱性能に優れており、冷暖房効率を最大化することが可能です。※参考文献7

 

4-2. 高性能な窓とドアの採用

窓やドアは、住宅の中でも熱の出入りが多い部分です。

C値を改善するためには、断熱性能の高い複層ガラスやLow-Eガラスを採用し、窓枠にも断熱性能の高い素材を使用することで、外気の影響を最小限に抑えます。冷暖房効率を向上させ、エネルギーコストの削減へとつながるでしょう。※参考文献8

 

4-3. 気密シーリングの徹底

C値を改善するためには、施工時に隙間を最小限に抑える必要があり、気密シーリングを徹底することが重要です。

特に窓やドアの周り、天井や床の接合部など、気密性が低下しやすい部分に対しては、気密テープやシーリング材を使用して隙間を埋めることで、高い気密性を確保します。これにより、外気の侵入を防ぎ、エネルギー消費を削減することができます。※参考文献9

 

5. C値を正しく理解して快適な住まいを選ぶ

住宅の選択において、C値は快適性とエネルギー効率を考慮する上で非常に重要な指標です。

C値が低い住宅は外気の影響を受けにくく、室内の温度を一定に保ちやすいため、冷暖房効率が向上し、エネルギーコストを削減することができます。また、C値が低い住宅は、室内空気質の向上や結露の防止にも役立ち、健康的な住環境を提供してくれます。

MIURA HOMEでは、C値0.3㎠/㎡以下という非常に高い気密性能を標準仕様とし、居住者に快適で健康的な住環境を提供しています。

 

6.まとめ

C値は、住宅の気密性能を示す重要な指標であり、快適な住まいを選ぶためには欠かせない要素です。

C値が低い住宅は、エネルギー効率の向上、室内空気質の改善、健康リスクの低減など、たくさんのメリットを提供してくれます。

これから家づくりを検討する際には、C値の低い気密性能の高い住宅を選ぶことで、快適で健康的な住環境を実現することができるでしょう。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

MIURA HOMEの標準性能は大村市と雲仙市愛野町にモデルハウスがございますので、いつでも体感することができます。

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健康快適でスタイルのある暮らしを皆様が実現できることを心より願っています。

 

参考文献・参考ページ

  1. 国土交通省「住宅性能表示制度に関するガイドライン」
  2. MIURAHOME「気密性の高い住宅の特徴とメリット」
  3. 環境省「住宅の気密性とエネルギー効率に関する調査」
  4. 経済産業省「エネルギー消費の削減に関する報告書」
  5. 日本エネルギー機構「高気密住宅のエネルギー効率に関する研究」
  6. 日本気密住宅協会「高気密住宅の施工技術」
  7. 日本ウレタン工業協会「硬質ウレタンフォームの特性と用途」
  8. 日本ガラス協会「複層ガラスの特性と断熱効果」
  9. 日本換気協会「計画換気システムの導入と効果」

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