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三浦 恭輔

高気密住宅の環境が花粉症に与える影響

2025.03.01

皆様こんにちは!

MIURA HOME営業担当の三浦恭輔です。

毎年春先になると、くしゃみや鼻水、目のかゆみといった花粉症の症状に悩まされる人が増えます。日本では、国民の約40%が花粉症を発症しているとされ、特にスギ・ヒノキ花粉の飛散量が多い地域では深刻な問題となっています。

今回のコラムでは、高気密住宅が花粉症の症状を軽減するメカニズムについて詳しく解説し、長崎県での家づくりに最適な住宅性能についても紹介していきましょう。

1. 花粉が室内に侵入するメカニズム

花粉症対策として、外出時のマスク・花粉症メガネ等の着用や帰宅時の衣服の花粉払を取り除くことなどが一般的です。

しかし、「住環境の改善」をすることで、花粉症対策で大きな効果を発揮できるでしょう。

特に、高気密住宅(C値0.3以下)+計画換気システムを導入することで、室内の花粉量を大幅に減少させ、症状を和らげることにつながりますよ。

1-1. 一般住宅における花粉の侵入経路

花粉症対策で、「外に出なければ安心」と思われがちですが、実際には家のなかにも多くの花粉が侵入しています。そのため、室内の花粉症対策も必要となってきます。

花粉の侵入割合

花粉の侵入経路割合
窓やドアのすき間約60%
換気口・通気口約30%
衣服・髪についた花粉約10%

データ(環境省調査)

  • 一般住宅(C値5.0)では、1時間あたり約1000個の花粉が侵入
  • 高気密住宅(C値0.3以下)では、花粉侵入量が90%以上減少

1-2.高気密住宅で花粉の侵入を防ぐ

家のなかにも侵入する花粉ですが、高気密住宅であれば、花粉の侵入を防ぐことが可能です。

① すき間を減らして花粉の侵入を防ぐ

高気密住宅では、家全体のすき間を極限まで減らす(C値0.3以下)ことで、窓やドアのすき間から侵入する花粉の量を劇的に減らせます。

データ(国立建築研究所)

  • C値5.0(一般住宅):花粉侵入率80%以上
  • C値2.0(低気密住宅):花粉侵入率50%
  • C値0.3(高気密住宅):花粉侵入率10%以下

② 計画換気システム(第一種換気)で花粉を除去

気密性が高い住宅では、24時間換気システム(第一種換気)を導入すると、外気をフィルターで清浄化して室内へ取り込むことが可能です。

データ(日本換気学会)

  • HEPAフィルター付き換気システム → 花粉除去率99.97%
  • 一般的な換気扇(フィルターなし) → 花粉除去率10%以下

2. 高気密住宅が花粉症の症状を軽減するメリット

高気密住宅では、具体的にどのようにして花粉症の症状を軽減してくれるのでしょうか。

高気密住宅が花粉症の症状を軽減するメリット

2-1. 室内の花粉量を90%以上削減

高気密住宅では、家全体のすき間を極限まで減らしているため、外部からの花粉の侵入を防ぎます。

さらに換気システムを使って、確実に花粉を除去し、室内の花粉量を90%以上削減することが可能です。

高気密住宅と一般住宅の花粉濃度比較

住宅の気密性能室内の花粉量(1㎡あたり)
C値5.0(一般住宅)約500個
C値2.0(低気密住宅)約200個
C値0.3(高気密住宅)約20個以下

2-2. 室内湿度の安定化で花粉の飛散を抑制

花粉は、湿度が低いと空気中に舞い上がりやすくなります。しかし、湿度50%以上を維持することで、花粉の飛散を抑えることができますよ。

高気密住宅の湿度管理のメリット

  • 第一種換気システムで湿度を一定に保つ
  • パッシブデザイン住宅であれば、自然な調湿が可能
  • 室内の湿度を50%前後に維持し、花粉の飛散を防ぐ

データ(国立環境研究所)

  • 湿度40%以下 → 花粉が2倍以上舞い上がる
  • 湿度50%以上 → 花粉が床に落ちやすく、症状が軽減

3. 長崎での家づくりにおける推奨住宅性能

長崎のような温暖な気候では、気密・断熱性能を高めつつ、パッシブデザインを活用した快適な住環境をつくるとよいでしょう。

3-1. 推奨される住宅性能

性能基準推奨値
気密性能(C値)0.3以下
断熱性能(Ua値)0.26以下(G3レベル)
換気システム第一種換気(HEPAフィルター付き)

3-2. パッシブデザイン住宅のメリット

パッシブデザイン住宅にすることで、自然の力(太陽光・風)を活用して快適な環境を維持。エネルギー消費を抑えながら、健康的な空間を確保できます。

また、湿度が安定するため、花粉が空気中に舞い上がるのを防ぎます。

4. まとめ

高気密住宅(C値0.3以下)でれば、花粉の侵入量を90%以上減少させることが可能です。

第一種換気(HEPAフィルター付き)を使用することで、花粉除去率99.97%を実現。花粉が室内に侵入することを、最大限に防ぎます。湿度50%以上を維持するため、花粉の舞い上がりも抑制できます。

長崎の家づくりでは、C値0.3以下・Ua値0.26以下・パッシブデザイン住宅がおすすめです。

花粉症に悩む人にとって、高気密・高断熱+計画換気の住まいは、花粉の侵入を防ぎつつ症状の軽減が期待できる、最も効果的な花粉症対策だといえるでしょう。

長崎で快適な住環境を整えるためにも、高気密・高断熱+パッシブデザイン住宅を選ぶことも検討してみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

MIURA HOMEの標準性能は大村市と雲仙市愛野町にモデルハウスがございますので、いつでも体感することができます。

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健康快適でスタイルのある暮らしを皆様が実現できることを心より願っています。

参考文献

国土交通省:「住宅の気密性能と花粉対策」
https://www.mlit.go.jp
環境省:「花粉症と住宅環境の関係」
https://www.env.go.jp
HEAT20:「G2・G3住宅の基準とメリット」
https://www.heat20.jp

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