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三浦 恭輔

月2万円の光熱費差を35年間積み上げるといくらになる?|長崎で重要な高断熱・高気密住宅の考え方

2026.07.12

月2万円の光熱費差を35年間積み上げるといくらになる?|MIURAHOME

結論:月2万円の差は、35年間で単純計算でも840万円、電気代上昇を加味すると1,269万円になる

「月2万円くらいの差なら」と思うかもしれませんが、35年間積み上げると、電気代の上昇分も含めて1,000万円を超える規模になります。小さく見える毎月の差が、なぜこれほど大きな金額になるのか、計算の中身を見ていきます。

この記事の執筆者

三浦 恭輔(MIURAHOME 取締役部長・営業部)
大学院卒業後、都内の設計事務所に勤務し、2023年にMIURAHOMEへ入社。設計事務所でのデザイナー経験を活かし、「美しい空間」「住みよい性能」「安心なライフプラン」の提案を行う。長崎県諫早市を拠点に、パッシブハウス基準の高断熱・高気密住宅を専門に手がける。


はじめに

住宅性能を比較していると、

「月々の光熱費で2万円くらい違う」

という話を、

耳にすることがあります。

月2万円と聞くと、

「その程度なら」と、

感じる方も多いかもしれません。

しかし、

この差を35年間積み上げると、

想像以上の金額になります。


単純計算だけでも840万円

月2万円の差を、

そのまま35年間積み上げると、

次のようになります。

  • 月2万円 × 12ヶ月 = 年間24万円
  • 年間24万円 × 35年 = 840万円

電気代の変動を考えない、

単純な掛け算だけでも、

840万円という金額になります。

これは、

車を2〜3台買えるほどの金額です。


実際は「電気代の上昇」も加わる

ここまでは、

電気代が35年間、

一定だと仮定した場合の話です。

しかし実際には、

電気料金は長期的に、

上昇を続けてきました。

総務省の消費者物価指数を見ても、

電気代は過去数十年で、

年平均2%台のペースで、

上昇してきた期間が続いています。

月2万円の差も、

電気代が上がれば、

それに比例して、

年々大きくなっていきます。


グラフで見る、35年間の累積差額

月2万円の光熱費差、35年間の累積額(単純計算と電気代上昇を加味した場合の比較)

年率2.3%で電気代が上昇すると仮定して、

累積差額を計算すると、

上のグラフのようになります。

単純計算の840万円に対して、

電気代上昇を加味すると、

1,269万円まで膨らみます。


単純計算と、電気代上昇を加味した金額の差

35年間の累積差額比較:単純計算840万円 vs 電気代上昇を加味した1,269万円

「電気代が上がる」という前提を、

計算に入れるかどうかだけで、

429万円もの差が生まれます。

これは、

複利計算の考え方と同じで、

「わずかな上昇率」が、

長い年月をかけて、

大きな差に変わっていく典型例です。


なぜ月2万円もの差が生まれるのか

月2万円という差は、

決して大げさな数字ではありません。

断熱・気密性能が低い住宅では、

冬場の暖房・夏場の冷房で、

エアコンが「効きにくい部屋」を、

無理に暖め続ける・冷やし続ける必要があり、

消費電力が大きくなりがちです。

一方、

断熱・気密性能が高い住宅では、

少ないエネルギーで、

室温を保つことができるため、

光熱費が抑えられます。

この差が積み重なった結果が、

月2万円という数字に、

つながっています。


その金額があれば、何ができるか

840万円、あるいは1,269万円と言われても、

実感がわきにくいかもしれません。

たとえば、

この金額があれば、

次のようなことが可能になります。

  • 子ども1〜2人分の、大学卒業までの教育費
  • 新車を2〜3台、買い替えながら乗り続けること
  • 家族旅行を、35年間ほぼ毎年続けること
  • 住宅ローンの繰り上げ返済に、まとまった金額を充てること

光熱費として、

「知らないうちに」払い続けてしまうか、

住宅性能によって抑え、

他の使い道に回せるかは、

新築時の性能選びで、

大きく変わってきます。

また、

ここで扱った月2万円という差は、

あくまで一般的な目安であり、

延床面積が広い住宅や、

家族の人数が多い世帯、

寒冷地に近い立地では、

差がさらに広がることもあります。


MIURAHOMEの考え方

MIURAHOMEでは、断熱性能「UA値0.35以下(最低ライン)/0.26以下(推奨)」、気密性能「C値0.19以下」を標準とし、初期費用だけでなく、住み続けた後の光熱費まで含めたトータルコストで家づくりを考えることを大切にしています。

「建てた後の35年間」まで見据えた性能選びが、長期的な家計の安心につながると考えています。

MIURAHOME標準仕様一覧(UA値・C値・換気・窓・耐震ほか)

まとめ

月2万円という光熱費の差は、

単純計算でも35年間で840万円、

電気代の上昇を加味すると、

1,269万円にまで膨らみます。

「月々の差」は小さく見えても、

長い年月をかけて積み上がると、

住宅の性能差が、

家計に与えるインパクトの大きさが分かります。

住宅性能を比較する際は、

建築費だけでなく、

「35年間の光熱費」も含めて、

検討することをおすすめします。

住宅ローンの審査では、

「毎月の返済額」が焦点になりがちですが、

実際の家計への負担は、

「返済額+光熱費」の合計で決まります。

この視点を持っておくことが、

後悔しない住宅性能選びの、

第一歩になります。


よくある質問

月2万円という差は、どのような住宅を比較した数字ですか?

断熱性能が低めの住宅(UA値0.8前後)と、高断熱住宅(UA値0.3台)を比較した場合を想定した目安です。実際の差額は、延床面積や設備、太陽光発電の有無などによって変わります。

電気代上昇率2.3%という数字の根拠は何ですか?

総務省の消費者物価指数における電気代の推移をもとに設定した、長期的な平均上昇率の目安です。年によって上下はありますが、長期トレンドとしての参考値としてご覧ください。

太陽光発電を導入すれば、この差はどう変わりますか?

太陽光発電を導入すると、日中の電力を自家消費できるため、電気代上昇の影響を受けにくくなります。高断熱住宅と組み合わせることで、差額はさらに大きくなる傾向があります。

住宅ローンの返済額と合わせて考えるべきですか?

はい。建築費が多少高くても、月々の光熱費差でその差額を回収できるケースもあります。ローンの返済計画と光熱費を合わせた「トータルの月々の支出」で比較することをおすすめします。住宅会社に相談する際は、坪単価だけでなく、想定される年間の光熱費についても、あわせて確認してみるとよいでしょう。

複利のような計算をするのはなぜですか?

電気代が毎年一定の割合で上昇し続けると仮定すると、差額も毎年その割合で膨らんでいくため、単純な掛け算ではなく、複利計算と同じ考え方で累積額を求める必要があるためです。

新築時に性能を上げておくべきなのはなぜですか?

断熱・気密性能は、壁の中の断熱材や窓・サッシなど、住宅の構造そのものに関わる部分が多く、住み始めてから大掛かりな工事なしに引き上げることが難しい性能です。建築費に多少の差があっても、新築時に性能を確保しておくことが、35年間のトータルコストを左右します。


住宅性能と光熱費の関係について、もっと詳しく知りたい方へ

MIURAHOMEでは、建築費だけでなく35年間の光熱費まで見据えた家づくりについて、実際の建物でご説明する完成見学会・個別相談を随時受け付けています。

お気軽にご相談ください。


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参考文献

本記事の作成にあたり、以下の情報を参考にしました(すべて2026年8月時点で確認)。

  • 総務省統計局 消費者物価指数(電気代)
  • MIURAHOME 社内施工基準
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