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三浦 恭輔

新築なのにカビが生えるのはなぜ?|長崎で重要な高断熱・高気密住宅の考え方

2026.08.29

新築なのにカビが生えるのはなぜ?|MIURAHOME

結論:新築住宅のカビは「建材の水分」と「初期の換気不足」が主な原因

「新築なのにカビが生える」という相談は、実は珍しくありません。古い住宅特有の問題だと思われがちですが、新築住宅にも、建てたばかりだからこそのカビのリスクがあります。

この記事の執筆者

三浦 恭輔(MIURAHOME 取締役部長・営業部)
大学院卒業後、都内の設計事務所に勤務し、2023年にMIURAHOMEへ入社。設計事務所でのデザイナー経験を活かし、「美しい空間」「住みよい性能」「安心なライフプラン」の提案を行う。長崎県諫早市を拠点に、パッシブハウス基準の高断熱・高気密住宅を専門に手がける。


はじめに

「まだ住み始めて1年なのに、

クローゼットの中にカビが生えた」

という相談を受けることがあります。

「新築だから大丈夫」

と思われがちですが、

実は新築住宅ならではの、

カビのリスクが存在します。

この記事では、

なぜ「新築なのに」カビが生えるのか、

その原因と対策について、

整理していきます。


新築住宅でカビが発生する3つの主な原因

新築住宅でカビが発生する3つの主な原因(建材の水分・乾燥期間不足・初期の換気不足)

新築住宅特有のカビの原因は、

主に次の3つに整理できます。


原因1:建材に含まれる「水分」

コンクリート基礎や木材には、

施工時点で、

多くの水分が含まれています。

これらの水分は、

完成後も時間をかけて、

少しずつ室内に放出されていきます。

この「建材が乾いていく過程」で、

室内の湿度が想定以上に高くなり、

カビが発生しやすい環境が、

一時的に生まれることがあります。

この現象は、

工務店や住宅メーカーの間では、

古くから知られている一方で、

施主にはあまり説明されないまま、

見過ごされがちな要因のひとつです。


原因2:工期短縮による乾燥期間の不足

本来であれば、

建材が十分に乾燥してから、

仕上げ工事に進むことが望ましいのですが、

工期を優先すると、

乾燥期間が短縮されることがあります。

乾燥が不十分な状態で、

壁や床を仕上げてしまうと、

その後もじわじわと湿気が放出され続け、

カビの温床になりやすくなります。

木材の含水率をきちんと管理し、

必要な乾燥期間を確保することは、

工期には表れにくいものの、

住宅の品質を左右する、

重要な工程のひとつです。


原因3:入居直後の換気不足

引っ越し直後は、

家具の配置や生活のリズムが、

まだ定まっていないことが多く、

換気が後回しになりがちです。

特にクローゼットや押し入れなど、

空気の流れが滞りやすい場所は、

建材から放出される湿気がこもりやすく、

カビが発生しやすい場所になります。

引っ越し直後は荷物も多く、

収納スペースがぎっしり埋まりがちですが、

最初のうちは、

少し余裕を持たせておくことも、

有効な対策のひとつです。


断熱・気密性能とカビの関係

「高気密住宅は空気がこもって、

カビが生えやすいのではないか」

という誤解を耳にすることがありますが、

これは正確ではありません。

気密性能が低い住宅では、

計画換気の空気の流れが乱れ、

かえって換気が届きにくい、

「淀んだ場所」が生まれやすくなります。

気密性能が高い住宅は、

計画換気がきちんと機能すれば、

家全体に空気の流れを、

行き渡らせやすくなります。

つまり、

「高気密=カビが生えやすい」のではなく、

「気密性能に見合った換気計画が、

設計通りに機能しているか」が、

本質的なポイントになります。


「見えない場所」ほど、リスクが高い

新築住宅のカビは、

リビングなどの生活空間よりも、

クローゼット・押し入れ・洗面台の下など、

「普段あまり目にしない場所」で、

発生しやすい傾向があります。

こうした場所は、

空気の流れが滞りやすいうえに、

発見が遅れやすいという、

二重の問題を抱えています。

気づいたときには、

壁紙の裏側や床下収納の奥にまで、

広範囲に広がっていた、

というケースも少なくありません。

定期的に扉を開けて、

中の状態を確認する習慣も、

新築後しばらくは大切です。

小さな変化のうちに気づければ、

対処もそれだけ簡単になります。

日頃からの、ちょっとした習慣が、

大きなトラブルを防ぎます。


MIURAHOMEの考え方

MIURAHOMEでは、断熱性能「UA値0.35以下(最低ライン)/0.26以下(推奨)」、気密性能「C値0.19以下」を標準とし、計画換気が家全体にしっかり行き渡る施工を大切にしています。

気密測定を実施し、数値で気密性能を確認することで、換気計画が設計通りに機能する住まいづくりを行っています。あわせて、木材の含水率管理や適切な乾燥期間の確保にも配慮しています。

MIURAHOME標準仕様一覧(UA値・C値・換気・窓・耐震ほか)

まとめ

新築住宅でも、

建材に含まれる水分や、

乾燥期間の不足、

入居直後の換気不足によって、

カビが発生することがあります。

「新築だから安心」ではなく、

計画換気がきちんと機能する住宅か、

建材の乾燥にどれだけ配慮しているかを、

確認しておくことが大切です。

住宅会社を選ぶ段階で、

こうした施工の丁寧さについても、

質問してみることをおすすめします。

見えない部分の施工品質こそが、

数年後の暮らしの快適さを左右します。


よくある質問

新築後、特にカビに注意すべき時期はいつですか?

一般的に、入居後1〜2年程度は、建材の乾燥が進む時期にあたり、特にカビのリスクが高まりやすいとされています。この時期は季節を問わず、こまめな換気を意識することをおすすめします。

24時間換気をつけていれば、カビは防げますか?

24時間換気は有効ですが、家具の配置などで給気口・排気口をふさいでしまうと、効果が十分に発揮されないことがあります。換気口の周りに物を置かないよう注意することも大切です。

クローゼットや押し入れのカビ対策はありますか?

扉を少し開けておく、市販の除湿剤を活用する、物を詰め込みすぎないといった対策が有効です。あわせて、住宅全体の換気計画がきちんと機能しているかも、定期的に確認するとよいでしょう。

工務店に、乾燥期間について確認すべきことはありますか?

木材の含水率をどのように管理しているか、乾燥期間をどの程度確保しているかを、事前に確認しておくことをおすすめします。工期を急がせすぎないことも、品質を守るうえで大切な視点です。

一度カビが生えた場合、住宅性能を上げれば再発を防げますか?

断熱・気密・換気のバランスを整えることで、再発のリスクは大きく抑えられます。ただし、既にカビが発生している場合は、まず適切な除去と原因箇所の特定を行うことが必要です。

室内干しをすると、カビのリスクは高まりますか?

室内干しは室内の湿度を一時的に高めるため、換気が不十分な状態が続くと、カビのリスクが高まる可能性があります。特に新築後しばらくは、除湿機や換気システムと組み合わせて対策することをおすすめします。


カビの発生しにくい住宅性能について、もっと詳しく知りたい方へ

MIURAHOMEでは、計画換気がしっかり機能する住まいづくりについて、実際の建物でご説明する完成見学会・個別相談を随時受け付けています。

お気軽にご相談ください。


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参考文献

本記事の作成にあたり、以下の情報を参考にしました(すべて2026年8月時点で確認)。

  • MIURAHOME 社内施工基準
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