
光熱費は「第二の住宅ローン」という考え方|長崎で重要な高断熱・高気密住宅の考え方
2026.07.23

目次
結論:光熱費は住宅ローンと同じ「毎月の固定費」だが、誰にも審査されない
住宅ローンを組むとき、銀行は年収に対する返済額の割合を、細かく厳しくチェックします。しかし、同じように毎月発生する光熱費については、誰も審査してくれません。この視点の違いについてじっくり考えます。
この記事の執筆者
三浦 恭輔(MIURAHOME 取締役部長・営業部)
大学院を卒業後、都内の設計事務所に勤務し、2023年にMIURAHOMEへ入社。設計事務所でのデザイナー経験を存分に活かし、「美しい空間」「住みよい性能」「安心なライフプラン」の提案を行う。長崎県諫早市を拠点に、パッシブハウス基準の高断熱・高気密住宅を専門に手がけている。
はじめに
住宅ローンを検討するとき、
「返済比率」という言葉を、
耳にしたことがあるかもしれません。
この記事では、
住宅ローンの考え方を、
光熱費という支出にも応用して考えてみます。
年収に対して、
どのくらいの割合を返済に充てるかを示す、
ローン審査における、
とても重要な指標のひとつです。
しかし、
同じように毎月確実に発生する「光熱費」は、
この審査に、
一切含まれることがありません。
光熱費を「第二の住宅ローン」として考えるべき3つの理由

住宅ローンの返済額と、
光熱費は、
「毎月必ず出ていくお金」という、
性質としてよく似た支出でありながら、
扱われ方はまったく異なります。
「返済比率」という考え方を、光熱費にも当てはめてみる
住宅ローンの審査では、
年収の25〜35%程度を、
返済額の目安とすることが、
一般的とされています。
この考え方をそのまま応用すると、
「毎月の住宅ローン返済額」に、
「毎月かかる光熱費」を足し合わせたものこそが、
本当の意味での、
「住まいにかかる毎月の固定費」だと、
正しく考えることができます。
銀行の審査には決して表れない、
この「見えない支出」を、
自分自身の目でチェックする視点が必要です。
住宅性能によって、「第二の住宅ローン」の重さが変わる
住宅ローンの返済額は、
借入額と金利、
返済期間という3つの要素で決まりますが、
光熱費という「第二の住宅ローン」は、
住宅の断熱・気密性能によって、
同じ広さの家であっても、
大きく金額が変わってきます。
性能の低い住宅を選ぶことは、
いわば、
「金利の高いローン」を、
組んでしまうことと、
似た側面があるといえます。
住宅ローンの金利は、
たった0.1%の違いでも、
シビアに比較検討する方が多いはずです。
それと同じくらいの熱心さで、
光熱費という「もうひとつの金利」にも、
じっくりと目を向けてみる価値があります。
具体的な数字で考えてみる
仮に、
住宅ローンの返済額が、
毎月10万円だとして計算してみましょう。
そこに、
性能の低い住宅で想定される光熱費、
月3.5万円を足してみると、
実質的な毎月の固定費は、
13.5万円になる計算です。
一方、
断熱・気密性能の高い住宅の光熱費が、
月1.5万円で済むとすれば、
実質的な固定費は、
11.5万円になる計算です。
この差、
月2万円という金額は、
年間にすると24万円、
35年間では840万円にもなりますが、
銀行の審査画面には、
決して表れてきません。
MIURAHOMEの考え方
MIURAHOMEでは、断熱性能「UA値0.35以下(最低ライン)/0.26以下(推奨)」、気密性能「C値0.19以下」を標準とし、住宅ローンの返済額と光熱費を合わせた、「本当の毎月の固定費」でご提案するよう心がけています。
目に見えにくい「第二の住宅ローン」を軽くすることも、資金計画の大切な一部だと考えています。安心して長く暮らし続けられる資金計画を、じっくり一緒に考えます。

まとめ
光熱費は、
住宅ローンとまったく同じように、
毎月必ず発生する固定費でありながら、
誰にも一切審査されません。
だからこそ、
「第二の住宅ローン」という視点を持ち、
自分自身で、
その重さを確認しておくことが大切です。
住宅会社との打ち合わせの場では、
建築費の話ばかりに時間を使うのではなく、
「毎月の光熱費はどのくらいになりそうか」を、
担当者に積極的に質問してみることをおすすめします。
よくある質問
住宅ローンの「返済比率」は、実際どのくらいが目安ですか?
金融機関や審査基準によって異なりますが、年収の25〜35%程度が一般的な目安とされています。ただし、この数字には光熱費は一切含まれていないため、別途しっかりと考慮する必要があります。
光熱費の毎月の見込み額は、どうやって確認すればよいですか?
まずは住宅会社に依頼して、性能に基づいた年間の光熱費シミュレーションを出してもらうことをおすすめします。UA値・C値などの性能数値とあわせて、算出の根拠もしっかり確認するとよいでしょう。
住宅ローンを組むとき、毎月の光熱費まで銀行は考慮してくれますか?
基本的に、住宅ローンの審査で光熱費が考慮されることはありません。返済比率はあくまでローン返済額のみを基準にしているため、光熱費は完全に自己管理の対象になります。
「第二の住宅ローン」という考え方は、持ち家だけでなく賃貸住宅にも当てはまりますか?
はい、その通りです。家賃に光熱費を加えた金額こそが、実質的な住居費になるという考え方は、賃貸住宅にも同じように当てはまります。賃貸物件を選ぶ際は、家賃だけでなく建物の断熱性能も忘れずに確認するとよいでしょう。
頭金を増やして返済比率をあらかじめ下げれば、光熱費対策は不要ですか?
返済比率の数字を下げても、光熱費そのものが減るわけではありません。返済額と光熱費はまったく別の性質の支出であるため、それぞれ独立して対策を考えることが大切です。
住宅ローンの繰り上げ返済と、断熱性能への投資、限られた予算ならどちらを優先すべきですか?
繰り上げ返済はいつからでも実行できる選択肢ですが、断熱・気密性能は新築時にしか整えにくいという違いがあります。まず性能を優先し、繰り上げ返済は資金に余裕ができてから検討する方法もあります。
今後のライフプランを考えるとき、光熱費はどのくらいの期間で見積もればよいですか?
住宅ローンの返済期間である35年、またはその先の暮らしまで見据えて試算することをおすすめします。ローン完済後も光熱費の支払いはずっと続くため、長期的な視点が何より大切です。
本当の資金計画について、もっと詳しく知りたい方へ
MIURAHOMEでは、住宅ローンの返済額と光熱費を合わせた、本当の意味での資金計画について、実際の建物を見ながら丁寧にご説明する完成見学会・個別相談を随時受け付けています。
どんな些細なことでもお電話・メールにてお気軽にご相談ください。
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参考文献
本記事の作成にあたり、以下の情報を参考にしました(すべて2026年8月時点で確認)。
- 一般的な住宅ローンにおける返済負担率の考え方に関する資料
- 各金融機関の住宅ローン審査に関する一般的な公開情報
- MIURAHOME 社内の施工基準および設計方針